第7の時代 第2書第1章 新総督バレットの就任と艦隊の大火災

1ドン・ペドロ・マスカレニャス副王の死によってフランシスコ・バレットがインド統治を継いだこと、また王の船着場で一発の火箭によって艦隊が焼失したことについて


副王ドン・ペドロ・マスカレニャスの遺体がゴア大聖堂に安置されると、継承文書が開封され、そこに記されていたフランシスコ・バレットが新たな統治者として宣言された。彼はまず前副王の家臣たちを慰撫し、その官職もおおむね維持して政務の安定を図った。ところが就任からわずか八日後、聖ヨハネ祭前夜、ロザリオ教会近くの家から放たれた火箭が船着場のガレオン船サン・マテウス号に落ち、藁で覆われていた船体に引火した。火は風にあおられて次々に延焼し、一夜と翌日にわたって激しく燃え広がった。バレットは貴族・市民・兵士を率いて消火と延焼防止に奔走し、自ら泥水や炎の中に入り、功を立てた者にはその場で褒賞を与えて士気を鼓舞した。最終的に六隻の王室ガレオン、四隻のカラヴェル、二隻の大型ガレーが焼失したが、残る艦隊は守り抜かれた。原因は長く不明とされたものの、実際には意図なき一人の放った火箭であったとされる。その後バレットは北方諸拠点にも支援を求め、失われた艦隊の再建に直ちに着手した。


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